「歯周病」は、「歯肉炎」と「歯周炎」の二つに分けることができます。
歯肉炎
歯ぐきだけが腫れている状態です。
この時点で正しいブラッシングを行い、口内のお手入れをすれば2週間程度で治癒することがほとんどです。
歯周炎
歯ぐきと、その周囲の歯を支えている組織にまで炎症がおよび、歯を支えている歯槽骨を破壊し吸収(溶けて)してしまっている状態をいいます。
歯肉炎と同様の治療に加えて、歯石の徹底的な除去が必要となります。
喫煙による影響もありますので生活習慣を改める必要も出てきます。
残念ながら、一度吸収した歯槽骨が自然治癒(再生・回復)することはありませんが、歯周組織再生療法という外科処置によって再生させることも可能です。
さらに進行して重度の歯周病になると、歯を抜くという事にもなりかねませんので、日頃のケアが重要です。
歯周病は治療以前に、まず予防が大切です
歯周病で一番大切なのは、まず予防です。歯周病にならないようにこまめに歯みがきをして口内の歯垢を減らし、口腔内のバイオフィルム増殖を抑えることが大切になってきます。
しかし個人で行なうケアにはどうしても限界があります。
歯石(プラーク)は歯みがきなどでは落とせませんので、ゆたかデンタルに治療に来られた患者様には半年に1回、年2回のスケーリングをお勧めしています。
それは、歯周病になる人は「日本人の2人に1人」と言われたり、統計によっては「現在日本人の成人の80%以上が患っている」という説もあるくらい身近な病気だからです。
中でも喫煙する方は注意が必要です。歯周病の予備軍はもちろん、軽度の歯周病患者も半数近くに上ります。喫煙は血流の流れを悪くするため、軽度の歯周病をさらに気づきにくくしてしまう恐れがあります。さらに口臭が出始めてもヤニ臭さのせいで自覚しにくい、ということもありえます。
自覚しにくい歯周病、実は怖い病気なのです
さらに歯周病は進行すると「歯肉が下がってしまい、歯がぐらつく」といった症状になっていくのですが、進行が過ぎると歯が抜けてしまうという事態もありえます。実際、歯を失ってしまう原因の50%以上が歯周病だという統計もあります。
そのうえ、心疾患や糖尿病といった命に関わるような病気にも影響を及ぼすことが明らかになっています。
そうならないためにも、定期的なメンテナンスで歯周病を予防しましょう。歯周病になっているかを検査することが大切で、自身の歯の状態を把握しておくことで歯周病の予防はもちろん虫歯の予防にもつながります。その結果、自分自身の歯でいくつになっても美味しくご飯を召し上がることができます。自身の歯の状態を知りたい方はお気軽にゆたかデンタルクリニックへご連絡下さい。